DESIGNT TIDE TOKYO 2024
こんにちはTEAM建装です!
2024年11月27日から12月1日まで東京日本橋三井ホールで開催されていた「DESIGN TIDE TOKYO 2024」で気になった展示を紹介します。
「DESIGNT TIDE TOKYO 2024」は国内デザイン文化の発展に寄与することを目的とし、商業重視ではなくデザイナーのクリエイティビティを発揮した作品を展示し新しいデザインの潮流(タイド)を提案する場として2005年にスタートしました。今年は12年ぶりの復活となります。



先日のDESIGNART TOKYOで日本製鉄の展示で鉄の実態に触れたところに、今回は アルミニウムです。
山一金属というアルミ缶のリサイクルをしている企業と慶應義塾大学院メディアデザイン研究室の共同出展です。


3000系(3104)のアルミが使用されるアルミ缶はゴミの回収システムが進んでいるため非常に高いリサイクル率を誇る。
また、リサイクルによる精製はボーキサイト鉱石から精錬される一次生産に対し、5%のエネルギ―で生産可能。大幅な脱炭素を可能にする。
因みにアルミは加工方法や配合成分によって3000系、5000系、6000系・・・など、用途によって硬度や性能が異なる。飲料のアルミ缶だけでもボディは3000系で、ふたの部分は少し硬くて5000系・・のように使い分けがされている。リサイクルする場合、系統毎の仕分け回収が必要で、配合物を変え別系統のアルミに変えることもできるが追加のエネルギーやコストがかかるため合理的ではない。
また、高い安全性能が求められる製品の場合、不純物が混ざらないようにする必要がある。自動車部品に使われるアルミは、メーカーの垣根を越えて同系列アルミの回収リサイクルに取り組んでいるとの事。

分別された系統毎のアルミ

リサイクルされたアルミスラグ
このようなアルミという素材についてのお話を聞きつつ、今回のプロジェクトについて。
慶應義塾大学院メディアデザイン研究室が3014 リサイクルアルミの資源循環の可能性を探求。様々なプロダトのプロトタイプを出展。
アルミ成形型は鉄の代替、アルミ粘土はシルバーアクセサリーの材料になる銀粘土の代替品など。
先日の鉄のリサイクル同様、アルミも興味深い素材でした。インテリア、ファッション、工業の世界は再生マテリアル化がどんどん進みそうです。
今回の出展は、まだ大がかりな製品には落とし込まれておらず素材の可能性を知らせているレベルですが、来場していたデザイン関係者はどのように感じたでしょうか。

アルミ成形型

アルミテーブル

アルミ粘土
