Plate Making Process 製版工程

パッケージグラビアの製版⼯程

01画像処理

⼊稿したデザインデータをグラビア印刷に適した製版データに加⼯するため、製版編集ソフト「Art Pro」に取り込みます。「Art Pro」では分⾊、ニゲ処理、⽂字補正、⾯付け等、当社のプロフェッショナルなオペレーターが印刷の細部までこだわったデータ加⼯を⾏います。製版⽤に加⼯したデータは検査ソフトでデータ検査を⾏い、不良の流出を防⽌します。また、カラーやグラデーションは⾊⾒本に合わせて⾊調整していきます。
⾊校正は印刷会社様の印刷物を事前に測⾊して作成したプロファイルを適⽤したインクジェットプリンターでデジタル⾊校正をすることが可能です。定期的に本機印刷物の傾向をフィードバックすることで、より精度の⾼いカラーマッチングをすることが可能となります。
02銅メッキ研磨

グラビア印刷では、鉄を⺟材としたシリンダーを使⽤します（⼀部アルミ⺟材あり）。
新規サイズでは新たに鉄芯を製作し、旧版を再利⽤する場合には薬品でクロームメッキを剥がしてからNC旋盤と研磨機で精度を整えます。鉄芯⼜は落版したシリンダーは銅メッキ後、仕上げ研磨で表⾯の粗さを整えてからバフ研磨で鏡⾯加⼯を⾏います。
円筒シリンダーは「⾃動ロボット銅メッキ研磨ライン」、太径シリンダーや軸付シリンダーは「⼤型メッキライン」で銅メッキ後、熟練のオペレーターが⼿動研磨機で⾼精度な仕上げ研磨を⾏います。鏡⾯加⼯されたシリンダーはピンホール検査装置で表⾯を検査した後、次⼯程へ受け渡します。
03電子彫刻

ダイヤモンド針を電気信号で振幅させ、直接銅⾯を⾼速で彫刻していきます。安定的に正確なセルを形成することができるため、カラーやグラデーションの再現に優れています。
当社ではマニュアルタイプ（K303/K304）から最新式の全⾃動彫刻機（K500）まで取り揃えており、円筒シリンダーから軸付きシリンダーまで、さまざまなタイプのシリンダーに彫刻することが可能です。
彫刻機製版可能スペック（※下記以外はご相談ください）
- ＜円筒シリンダー＞
  円周355〜1650mm
  ⾯⻑200〜2000mm
  ⽳径φ60〜130
- ＜軸付シリンダー＞
  円周355〜1650mm
  ⾯⻑400〜2000mm
  軸⻑2600mmまで
  重量500kgまで
04レーザー製版

感光材をコーティングしたシリンダーに、⾼解像度の半導体レーザーで柄を焼き付けします。現像⼯程を経て露出した銅⾯を薬品によるエッチングでセルを形成します。レーザー製版では微細⽂字の再現性に優れていることから濃度感ある深いグラビア版、また環境負荷を考慮した浅版化の取り組みなど、さまざまな⽤途に使⽤されます。さらに、電⼦彫刻とのハイブリット製版にも対応可能です。
当社では円筒シリンダー専⽤の全⾃動レーザー製版機と、特殊な軸付シリンダー等に焼き付けできる⼤型レーザーラインを取り揃え、さまざまなタイプのシリンダーにレーザー製版することが可能です。
レーザー製版機製版可能スペック（※下記以外はご相談ください）
- ＜円筒シリンダー＞
  円周355〜1650mm
  ⾯⻑200〜2000mm
  ⽳径φ60〜130
- ＜軸付シリンダー＞
  円周377〜1650mm
  ⾯⻑200〜2000mm
  軸⻑450~2600mmまで
  重量500kgまで
05クロームメッキ

銅⾯に彫刻⼜はレーザー製版されたシリンダーは、表⾯にクロームメッキを⾏います。クロームメッキをすることで耐刷性を上げるほか、⾦属の劣化防⽌の役⽬を果たします。クロームメッキ後はペーパー研磨を⾏い、シリンダーが完成します。
06校正刷

完成したシリンダーは出荷前に校正刷を⾏います。校正刷では１⾊毎に印刷する「分⾊刷」と、全⾊を重ねて印刷する「重刷」があります。
当社では出荷前検査⽤の校正刷のほか、８本のシリンダーがセットできるマルチ校正機を使⽤してユーザー様の印刷⽴会いも⾏っています。「校正機を持っていない」「校正機はあるが⾃社の予定が埋まっていて納期対応が厳しい」といった印刷会社様の声から2012年に導⼊しました。元々印刷を⾏っていた当社の強みを活かし、印刷会社様の⽣産や本機印刷の⾊出しまでの印刷ロス削減に貢献しています。
07検査

校正刷検査ではデザイン、⽂字⽋け、⾯付け、バーコードチェック、⾊調等の検査を⾏います。
また、版⾯検査では直径測定、クローム硬度測定、セル写真撮影等をした後、ピンホール検査装置で版⾯の状態を検査します。校正刷検査、版⾯検査に合格すると梱包・出荷となります。