グラビアでのニゲ処理(トラッピング)について

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グラビアでのニゲ処理(トラッピング)について

今回は、グラビア印刷において欠かせない「ニゲ処理」について説明していきます。 ニゲ処理とは、印刷物を刷る際に様々な要因で起きてしまう見当ズレによって生じる隙間を防ぐため、 隣り合う色同士を重ね合わせる作業です(トラッピングとも言います)。反対にニゲが取られていない状態を「ケヌキ合わせ」と言います。 身の回りにあるパッケージをよく見ると、色と色が重なって色が濃くなっている部分があると思います。これがニゲ処理です。

多色刷りの色版同士がズレてしまうと印刷原反の地が隙間のように見えてしまい、仕上がりの美しさを損なってしまうため、あらかじめ色同士を噛み合わせるようにしておきます。 濃い色で薄い色を抑えれば、ニゲ処理が目立たないという考え方で、薄い色を濃い色の方へと伸ばしてくのがニゲ処理の基本です。 カラー印刷の基本となるCMYKの場合はY版からC・M・K版へ M版からC・K版へ C版からK版へとニゲを作っていきます。

美しい仕上がりと安定した印刷のために、なるべくニゲ処理が目立たないような作り方を考える必要があります。ニゲ処理の幅は0.3㎜が基本となり色や柄の形状によって幅を細かく調整するなど、その判断には知識と経験が求められます。このような長年の知識と経験を生かし、弊社の画像処理部ではお客様から頂くデザインデータに対して適切なニゲ処理を行なうことで、お客様の大切な印刷物の品質向上に寄与しています。